2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

付読点法の検討-1 重文・並列(等位接続)

付読点法を作りたい かねてよりやりたいと思っていたのが、読点のふり方についてある程度のガイドラインを設けることです。自分の頭の中ではぼんやりとした規則が存在するのですが、しかし付読点法の悪さ故の読みづらい文章に対して、斯く直すべしと提示する…

第三回予想問題 世界史

世 界 史 第 一 問 2021年、アラブの春と呼ばれる一連の民主化運動の発生から十年の節目を迎えた。もともと数十年にわたる長期独裁政権が支配していたこの地域では、民主化が成功した国も失敗した国も、十年経ってなお政治的・社会的混乱が続いている。イラ…

「寄す」+「ふ」+「ふ」=「よそほふ」かも?

上代語で助動詞の「ふ」というのがありまして、継続や反復を表すのですが、現代語にもその名残はあって、「語らう」とか「住まう」「向かう」なんていうのは元々「語る」「住む」「向く」に「ふ」がついてできた言葉だったんですね。 古文でよく扱われる平安…

「もとのもくあみ」を知っていますか

知っていますか? 「もとのもくあみ」という言葉があります。自分は、特にどこで知ったということもなく、親や祖父母が使っていたために、特に意味も知らずに使っていました。概ね、「元サヤ(元の鞘に収まる)」と言った意味でしょうか*1 むしろ私は元サヤ…

はてなブログでとりあえず縦書きしてみる

インターネット技術は進化したのに、我々は未だに文章を横書きで読む苦痛(?)を強いられています。私がはてなブログ上で無理やり縦書きをしたので、軽くご紹介します。 注意 あくまで突貫工事で、挙げ句PCやタブレットなどを何も考慮していないのですが、…

「話」と「話し」という致命的欠陥-2 ~積み重なる例外~

kanchoiki.hatenablog.com 前回のあらすじ 「話した」がハナシタとハナシシタの両方で読めてしまう 連用形は、音便形(-て に接続)と基本形(-ます に接続)がある サ行は音便がない 名詞を作る連用形 さて、今回は「話」が名詞になる原理から話していきま…

「推しを推す」は重複表現か?

「頭痛が痛い」とか「馬から落馬する」のような言葉を「重言」(じゅうげん/じゅうごん)と言います。例などは下のWikipediaの記事を参照していただければと思うのですが、とかく人は重複表現と思しきものに厳しすぎるきらいがあります。 ja.wikipedia.org …

「話」と「話し」という致命的欠陥-1 ~便利な音便形~

「話した」 これ、なんと読みますか? ハナシタ、でしょうか? ハナシシタ、と読んだ人もいるかもしれません。 実は両方とも正解です。文脈がないので、未だどちらかわかりません。 たとえば「昨日の件について先生に話した」ならハナシタですし、くだけた言…

間接受身文:「中村に村山に山田に田中に手紙を渡されたと……」

こんにちは。趣味は文法的に正しいのに難解な文を作ることです。十分ほど悩んで、こんな文を作ってみました。 例文 中村に村山に山田に田中に手紙を渡されたと話したと明かした。 これは間接受身というのが軸になった文です。どういう意味かわかりますか? …