都バスから見る東京の地形:茶51(秋葉原駅―駒込駅)
前回上60系統をご紹介したとき、上60が低地を、都02が台地を走るバスなのだ、と書いた。都02は本郷台を乗り越えて、春日駅前から富坂という坂を登ると、あとは小石川台を終点まで駆け抜ける系統であった。
一方で、本郷台を走る系統はないのか、というと当然ある。茶51および東43系統である。
東43系統:東京駅北口―御茶ノ水駅―駒込病院―田端駅―荒川土手
では、実際の路線図を見てみよう。
地図に示すと、次の通りになる。
茶51系統は、(かつては王子まで伸びていたのだが現在は)このように、ほぼ本郷台で完結する経路となっており、坂があるのは秋葉原↔御茶ノ水間のみとなっている。
実際に乗車してみると、そのおかげでスムーズに進んだ印象があった。東大前から駒込までは南北線と並走しているが、御茶ノ水・秋葉原方面への需要と、停留所間の短さが助けになって存続しているのだろう。
本郷地区の都バスと地形
前回の記事でも書いたように、この付近の都バスの系統はほとんど地形に沿って走っているのがおわかりいただけただろうか。これは茶51系統以外にも言える。試しに書き込んでみよう。
台地上
本郷台(動坂方面):東43(茶)
本郷台(駒込方面):茶51(赤)
本郷台(巣鴨方面):草63(桃)
小石川台:都02(紫)
低地
旧石神井川流路:上58(青)
小石川流路:上60(橙)
このように、バス一つとっても地形と密接な関わりがあるのがおわかりいただけただろうか。皆さんもバスに乗る機会があったら注目してみてほしい。
ちなみにこの中では私のおすすめは草63で、団子坂という急な坂を登る部分が圧巻なのと、白山上停留所の独特な「頂」のような雰囲気が良いので、この区間だけでもぜひ。