第一回予想問題 地理

第 一 問

世界の地形と、それに関連した人々の生活について、以下の設問A~Bに答えなさい。解答は、解答用紙の(イ)欄を用い、設問・小問ごとに改行し、設問番号・小問番号をつけて記入しなさい。

設問A

以下はアフリカ諸国の人口についての階級区分図である。これを見て次の(1)から(5)の問いに答えなさい。

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(1) 上図から、人口は河川の経路とも関わりがあることが見てとれる。上図で着色されている国のうち、(a)アフリカ最長の河川の通る国(b)アフリカで二番目に長い河川の通る国を全て挙げなさい。

(2) 図のAの地域の諸国は、国土面積の割に人口が少ないことが見てとれる。その理由を、下記の語句をすべて用いつつ、自然環境の面から2行以内で説明しなさい。語句は何度用いても良いが、使用した箇所には下線を引くこと。

中緯度(亜熱帯)高圧帯 樹林

(3) B国とC国は隣接しており、ともに人口が多い国であるが、この2カ国の代表的作物は異なる。それぞれの国での代表的作物をあげつつ、その背景にある両国の自然条件の差異について2行以内で説明しなさい。

(4) D国は人口が多いが、同時に多民族国家でもある。この国では民族的対立と資源を巡る対立によって、南部のカタンガ州が分離独立を宣言し、内戦に発展した。このカタンガ州で採掘される地下資源として代表的なものを、一つ挙げなさい。(※Dは図中Bと同じ色の国です。追って修正します)

(5)E国には国名と同名の、世界的にも大規模で深い湖が存在し、隣国との国境となっている。この湖の成因について、2行以内で答えなさい。

 

設問B

以下のAからIの文章は、それぞれ世界各地の港について述べたものである。これを読んで、次の問いに答えなさい。


A(34.69N, 135.19E)
山々から湾に至る急峻な地形により天然の良港として知られる。1970年代にはコンテナ取扱量世界1位となっていた。

B(37.45N, 126.70E)
首都の外港として発展した。2002年のサッカーワールドカップ開催に伴って建設された国際空港が有名である。

C(33.90N, 35.50E)
世界で最も古い都市の一つとも言われ、この国の首都である。2020年には爆発事故が発生した。

D(59.93N, 30.36E)
かつて首都が置かれていた都市で、世界最北の百万都市である。不凍港ではなく、冬期は凍結する。

E(51.89N, 4.41E)
愛称の通り、地域一帯の中心的な港である。国際河川の河口部に位置する。

F(6.46N, 3.39E)
かつて首都が置かれていた都市で、現在も国内最大都市の港市である。首都は内戦後に内陸へ移転した。

G(41.35N, 2.17E)
地中海に面した港で、独立運動が盛んな州の州都であり、国内でも第二の都市である。有名な芸術家の建築物群は世界遺産に登録されている。

H(34.58S, 58.37W)
大河川の河口部にあたる首都の都市で、コンテナ船が多く寄港する。北方の隣国の首都へはフェリーも出ている。

I(47.60N, 122.34W)
大陸氷河によって削られた天然の良港で、沖合を暖流が流れ、貿易では日本との関係も深い。この州の最大都市である。

 

(1) 大河川の河口部にあたるEとHの地形について、成因にも触れながら、合わせて3行以内で述べなさい。

(2) Aの港がある地域には、秋から冬にかけて冷たく強い風が吹き下ろす。この局地風の名前を、特に背後にある山脈の名に因んで何というか、答えなさい。

(3) 以下に示したのは、AからIの所在する国のうち5カ国について、人口に占めるキリスト教徒の割合とその宗派別の内訳を示したものである。(ア)、(イ)、(ウ)の国名をそれぞれ(カ)—日本のように答えなさい。

*「正教」はロシア正教ウクライナ正教、ギリシャ正教を含む

**大韓民国の括弧内の内訳については、2005年の韓国統計庁発表による

(二宮書店『データブックオブ・ザ・ワールド2018』による)

 

(4) A港、I港のある両都市は姉妹都市提携を行っているが、これは一つには貿易上の結びつきが大きいことがきっかけとなっている。I港から日本へ輸出されるものとしては、航空機や小麦が大半を占めるが、木材や紙・パルプなどの製品も多い。I港のある州で林業が発達している理由を、自然環境の面から2行以内で述べなさい。

(5) G港がある国では、G港を含む地域以外でも異なる民族による独立運動が盛んであるが、そのことについて、民族の特徴に触れながら2行以内で述べなさい。

 

補遺

設問A

コンゴ民主共和国国勢調査1984年の一回のみしか取られていないそうで、人口の詳細は推計に過ぎず、よくわからないそうです。ただし、他の国の統計を信じるとすれば、コンゴ民主共和国と同じ一億人弱の人口を持つ国は存在しないので、アフリカ全体の国別の人口順位が四位であることは確実だそうです。

他の国の統計を信じるとすれば、と書いたのは、たとえばナイジェリアの人口は盛大に水増しされている、という噂を耳にしたことがあるからです。実際のところはよくわかりませんが……。民族対立の関係で各民族が人口を水増し……とか? いちおう、公式にはアフリカ最大の人口とされていますし、そういうことで行きましょう。まあでも日本だって統計書き換えのおかげでGDPも実質賃金も信用ならないようですからね……

カタンガ州はカッパーベルト地帯なので銅。そしてニッケルの世界的産地だそうです。

設問B

A神戸 B仁川 Cベイルート Dペテルブルグ Fロッテルダム Gラゴス Hブエノスアイレス Iシアトル

ブエノスアイレスモンテビデオのフェリーですって。乗ってみたいですね。フェリーといえばタンガニーカ湖には100年前から現役の船がフェリーで就航しているそうです。夢はありますが、沈没すると文字通り底なしなので生きては帰ってこられなそうで、少し怖いですね。

(ア)USA(イ)レバノン(ウ)ロシア

ロシアよりレバノンのほうがキリスト教徒多いらしいです。まじか。ソ連時代の弾圧の影響は強そうです。レバノンは一応イスラームのほうがぎりぎり過半ですが、シーア派スンナ派もいるので、対立を避けるべく宗派政治なんだとか。たとえばキリスト教徒とムスリムはそれぞれ半数の議席になることが確定しているんです。

 

間違い等あればお教えください。