18きっぷ上野~仙台 東北本線vs常磐線

何のブログだかわからなくなってきました。こんばんは。

18きっぷシーズンですね。今は思うように旅行できない時期ですが、今年のトレンドは一人旅です。店員さん以外と一切会話をせず、近づかないで旅をしてみましょう。

青春18きっぷという、春夏冬に期間限定で発売されるきっぷは、JR全線で普通列車が1日2500円程度で乗り放題、という優れものです。皆さんも18きっぷで遠出してみませんか?

さて、2020年3月から、東京⇄仙台の鈍行ルートは、宇都宮・福島を経由する東北本線以外に、水戸・いわきを経由する常磐線という選択肢が加わりました。2011年以前も存在したルートですが、10年で両線とも運行形態が激変したので、ここで改めて両ルートを比較してみましょう。

ちなみに、なんでこんな記事を書いたかといえば、仙台を往路常磐線、復路東北本線で往復する最中に暇だったからです。はい。

 

存在するルート

東北本線

常磐線

常磐線水郡線東北本線

常磐線磐越東線東北本線

東北本線磐越東線常磐線

常磐線水戸線東北本線

東北本線水戸線常磐線

乗り鉄要素と時間の両方を考えると、現実的なものはこのくらいでしょうか。ここでは上二つの一本道ルートについて考えてみましょう。

 

所要時間

早朝5:10上野発の東北本線宇都宮行、常磐線勝田行に乗車するとすると……

東北本線:6時間57分(12:07着)

常磐線:7時間7分(12:18着)

詳細は次の通りです。

東北本線:5:10上野~6:52/58宇都宮~7:49/54黒磯~8:18/42新白河~10:32/40福島~11:14/18白石~12:07仙台

常磐線:5:11上野~6:13/37土浦~9:14/22いわき~10:44/51原ノ町~12:18仙台

 

なるほど。あまり変わらないようです。2021年春のダイヤ改正後で調べたのですが、ダイヤ改正東北本線の始発からの乗り継ぎが悪化したようです。日中時間帯ならもう少し東北本線が有利かもしれません。各自調べて見てください。調べる時は、東北本線は宇都宮~新白河常磐線原ノ町~仙台がネックになると思うので、そこの列車の時刻を先に決めてから立てていくのがおすすめです。

 

乗り換え回数

東北本線:宇都宮・黒磯・新白河・福島ではほとんど乗り換えが必要。また、郡山でも乗り換えが要求される場合も少なくない。乗り換え回数4~6回。

常磐線:水戸(or土浦or勝田)・いわき・原ノ町で乗り換えが必要。乗り換え回数3回程度。

乗り換えの手間の少なさでは常磐線ルートに軍配。ただ、気分転換に乗り換えもほしい、という人は東北本線もありかもしれません。

 

車両

基本的に巡り合う車両全てにトイレはついており、そこに差はありません。問題はボックスシートか、ロングシートか。

ボックスシートというのは窓に垂直な座席で、景色を眺めやすく、座り心地も凡そ快適です。一方、ロングシートというのは窓に並行な座席で、ラッシュアワーの詰め込みが優先されており、座り心地はまずまずです。諸説ありますが、大体こんな感じです。せっかく旅行するのだったら、ボックスシートに乗りたいものです。さて、比較してみましょう。

ボックスシート(画像は東北本線E721系

  上野~水戸 水戸~いわき いわき~原ノ町 原ノ町~仙台
常磐線 B(orG) B/R B B/R
  上野~宇都宮 宇都宮~黒磯 黒磯~新白河 新白河~仙台
東北本線 B(orG) R B B/R

B:ボックスシート有、R:オールロングシート、G:グリーン車(別途料金が必要)

 

結論から言うと、圧倒的に常磐線が有利です。全線をボックスシートで走破するのも夢ではありません。水戸~いわき間では、この地域限定運用のE501系という、鉄のようなロングシートの列車が走っており、引き当てる確率も低くはありませんが、さして長い時間ではありません。あと、空いている時間なら山側に腰掛けると、目の前に海が広がるのでロングシートも悪く有りません。

▲鋼のロングシート常磐線のE501系

一方、東北本線は宇都宮~黒磯で短時間とはいえロングシート確定ゾーンがある上に、新白河~仙台の長い時間で、約1/2のガチャを引かされますし、先述の通りこの区間に2回程度乗り換えがあることも多いので、そうするとロングシートに当たる確率はさらに上昇、しかも新白河~郡山、郡山~福島、福島~仙台のいずれもまあまあな長さがあり、結構こたえます。ただ、こちらで出会うロングシート701系は、↑のE501系より椅子が柔らかいのは不幸中の幸いです。個人の感想ですが、景色も取り立てていうことはありませんので、ロングシートで良いことは特に有りません。足伸ばせるくらい。

 

救済措置

たとえば人身事故で不通になったときや、気象災害等で無事に目的地に辿り着けなくなったときのことを考えてみましょう。もちろん新幹線などは追加料金が自腹で必要ですが、それでも帰れなくなるよりはマシ、ということもありますよね。現金は多く持ち歩きましょう。

東北本線:大宮・小山・宇都宮・那須塩原新白河・郡山・福島で新幹線という選択肢があります。また、普通列車だと、大宮以南では武蔵野川越等各路線、小山で水戸線、郡山で水郡線磐越東線に乗り換えて逃げることができます。

常磐線新幹線はありません。乗り遅れは特急である程度対処できますが本数が心もとないですし、不通になったら特急も止まるのが難点です。普通列車だと、取手以西で成田武蔵野等各路線、友部で水戸線、郡山で水郡線、いわきで磐越東線に乗り換えて逃げることができます。

比べてみると、やはり新幹線のある東北本線が強いですね。翌日に予定がある日などは東北本線を選ぶのが良いかもしれません。

 

景色

景色は、先程も言ったように海の見える常磐線をおすすめします。海は、日立~原ノ町くらいでちらちら見え隠れします。蔵王とかの山が好きなら東北本線もいいと思いますが、基本的にずっと平野を走る感じです。

常磐線から見える海

 

途中下車

途中下車は、お目当ての場所によると思いますが、適当に列車の待ち時間で暇つぶしがしたいなら、東北本線がおすすめです。郡山・福島などの大都市があるので、特に何もなくて困るようなことはありません。ご飯もありつきやすいでしょう。常磐線も見どころはたくさんあるのですが、待ち時間程度で訪問可能かはよく計画を立ててみましょう。郡山・福島は水戸・いわきでもって代えられるとは思いますが、いわき以北は少々下調べが必要かと思われます。

 

結論

  東北本線 常磐線
所要時間 6:57 7:07
乗換回数 4-6 3(-4)
車両(快適性)
救済措置
景色
途中下車

以上、上野~仙台の鈍行旅行で東北本線常磐線の2ルートを比較してみました。場面に応じて使い分けてみてくださいね。